「6歳児は世界のどこでも同じようだけれど、12歳になる頃には、日本の子どもは“日本人”になっている」
4月は入学式から始まり、1年生は挙手の仕方や廊下の歩き方、掃除や給食当番など、集団生活の一員としての規律と秩序について初めて学ぶ。まだなにもわからない1年生も、6年間で自分が何者であるかという自覚を持ち、6年生にふさわしい行動を取るようになる。コロナ禍で学校行事実施の有無に教師は悩み、1年生は社会生活におけるマナーを学び、6年生は経験を重ね次章への準備を始める。
(公式HPより)
学校教育の光と影をやさしく照らす
本作は日本人の母とイギリス人の父を持つ山崎エマが監督を務め、日本の小学校教育にカメラを向けながら日本人らしさとは何かを追い求めるドキュメンタリー映画。
監督自身、日本の公立学校で幼少期を過ごし、その後アメリカの大学へと進学。日本とアメリカという異なる国で育った彼女だからこそ語ることのできる視点で“日本教育の光と影“をやさしく照らし出す。
日本人らしさとは血のつながりではなく、日本の小学校教育にヒントがあるのではないかという監督自身の考えから英題は“The making of a Japanese”となった。今作は国外でも高い評価を受けており、日本独自の教育システムに大きな反響を呼んでいる。しかしながら昨今、日本の出生率は低下の一途をたどり、自殺率も世界トップクラスとなっている。今作はこういった問題を中心に取り上げる映画ではないが、数字は嘘をつかない。
今を生きる大人たちはこの映画を見て、何を感じるだろうか。
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